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技術情報

パージセットを使ってどうやって水位を測定しているのですか?
パージセットは気泡式レベル計において、一定量の空気や不活性ガスを供給するために使用されています。気泡式レベル計の原理は図1のように、タンクに液体(廃水・汚水など)が入っていて、計測用チューブ(弊社形式PGT形)が挿入されています。計測チューブの中が気体(例えば空気)などで満たされていると、計測チューブの先端の液面には水深に応じた圧力がかかります。

パージセットを使って推移を測定する方法を示した図

この圧力Pを、上部接続口からつながれた圧力計で測定できれば、液体の密度ρから水深Lを逆算できます。また、計測用チューブは二股に分かれています。この追加された経路に加圧空気などを供給し、常にチューブ先端に向かって流れることで測定液の逆流を防ぎ、腐食性ガスを発生させる様な液体にも使用できます。液位が変動する事により空気量が変動してしまう事を防ぐためにパージセットを使用します。パージセットとは二次圧変動形定流量弁、流量計、フィルターレギュレータ、供給圧力計などで構成されています。定流量弁を用いることによりタンク内の液位(二次圧)が変動しても常に定量の空気が送られ正確な液位の計測が可能となります。
電磁流量計や超音波流量計で、4-20mA電流出力端子の結線方法に「内部電源供給・外部電源供給」の区別がある場合はどちらに接続するのでしょうか?
通常は、”流量計から出力される4-20mA電流信号を直接受信計器に接続する”という使い方となりますので、「内部電源供給」(あるいは「内部電源使用」)の結線方法で接続してください。 一方、ディストリビュータなどを設置して2線式伝送器に接続していた4-20mA電流信号配線をそのまま使用する場合には、「外部電源供給」(あるいは「外部電源使用」)の結線方法で接続してください。

「内部電源供給」と「外部電源供給」結線方式の違いについては、以下をご参照ください。

「内部電源供給」結線方式
これは一般的な電流出力信号の結線方法で、4-20mA出力電流ループを形成するための電源を、流量計や各種センサ側に搭載された内部電源(直流電圧)から供給する方式です。 4-20mA入力形受信計器、または負荷抵抗を介して電圧入力形の受信計器(1-5V DC等)を接続するだけで信号が受信できます。
海外では、この出力形態を「Active」(アクティブ)と呼んでいます。



「外部電源供給」結線方式
これは4-20mA出力電流ループを形成するための電源を、外部(受信側)に設置された電源(直流電圧)から流量計や各種センサ側に供給する方式です。
ディストリビュータなどを設置して2線式伝送器を使用する場合はこれに該当します。
海外では、この出力形態を「Passive」(パッシブ)と呼んでいます。

バッテリータイプの流量計のバッテリーは何年くらいで交換が必要ですか? また、バッテリーは現場で交換できますか?
弊社のバッテリータイプ流量計は下記のとおりです。 機種により交換方法・交換周期が異なります。

1、HDT1000形(オリフロメータ)
・常温環境で連続使用の場合、約2年毎の交換が必要です。
・現場で交換可能です。(市販 - 単三アルカリ乾電池 2本使用)

2,ETM3070C(電池式積算体積計)
・サンプリング周期によって測定可能時間が変わりますが、バッテリー寿命は常温環境で最長約10年となります。
サンプリング周期によるバッテリー寿命については取扱説明書をご参照ください。
・現場で交換が可能です。(専用バッテリー使用)
ホームページからCAD図はダウンロードできますか?
恐れ入りますが、営業担当またはご相談窓口からご依頼ください。
2線のDC4-20mA出力 (にせんのよんにじゅう)
電流発信タイプの流量計の流量と電流出力の関係についてしばしばお問い合わせがありますので平易なご説明をします。

流量(時にはレベル、圧力値などの場合もありますが)データを電流値の変化として伝送する方式です。電流の出力値はその流量やレベルの絶対値には関係なく、そのレンジの%によります。流量がそのレンジに対して0%のとき4mA、100%のとき20mAとなりその間はリニア(直線比例)になります。例えば流量計のレンジが0~30m3/hのとき流量ゼロで4mA、50%の15m3/hで12mA、100%の30m3/hで20mAとなります。 (流量の大小で出力の絶対値をきめると幾らレンジがあっても足りなくなってしまいます!)
これを図示すると、以下の通りとなります。



ある一定以下の負荷抵抗であれば回路の負荷抵抗にかかわらず所定の電流値が確保されます。実際的には電源線(一般的にはDC24V)と信号線は共通で電源と負荷は直列に接続されます。電流計に接続し、その電流計の目盛りを20mAで100%,4mA で0%とすれば流量を直読できます。下図に弊社電流発信タイプ、AM-1520形の結線図を示します。


バッテリ駆動・無電源の流量計はありませんか?

メカニカルな流量計を除き、特に積算流量を表示するとなるとどうしてもDC24Vなどの電源が必要となります。
『現場に電源がないのだけど、積算流量が見たい!』こんなご要望におこたえできる流量計があります。

CDT-1000 マルチデジタル流量計
測定対象:液体(水相当)
検出方式:ピトー管
製作口径:20A ~ 450A
製品案内


CDT-2000 マルチデジタル流量計(着脱タイプ)
測定対象:液体(水相当)
検出方式:ピトー管
製作口径:20A ~ 450A
製品案内


HDT-1000 マルチデジタル流量計
測定対象:液体、気体
検出方式:オリフィス
製作口径:15A ~ 300A
製品案内


ETM3070シリーズ バッテリータイプ電磁積算体積計
測定対象:液体(水 導電率 50μS/㎝以上)
検出方式:電磁式
製作口径:25A ~ 200A
製品案内

単位の換算
気体用流量計のサイズ選定(面積流量計)は?

気体は圧力・温度により体積が変化します。弊社の面積流量計のカタログでは、気体用流量計のサイズ毎の流量定格(口径別の測定できる最小および最大流量)は 0℃、1 atm (大気圧)の空気で示しています。

これを一般的には『空気換算流量』と呼んでいます。面積流量計では目盛板と指針の位置により(瞬間)流量を目視します。

この流量計のスケールレンジは、一部を除きお客様のご指定事項であり、ご注文時に各承っております。

例) R-100 ガラス管式面積流量計の気体流量定格表

メーターサイズ フルスケール[m3/h (nor )]
ステレンレスフロート アルミニウムフロート フッ素樹脂フロート
10A 製作しません 最小 0.18
最大 1.8
最小 0.15
最大 1.75
15A 製作しません 最大 6 最大 6.5
20A 最小 12
最大 30
最大 18 最大 22
25A 最大 54 最大 30 最大 37
40A(1) 最大 75 最大 40 最大 50
40A(2) 最大 135 最大 80 最大 96
50A 最大 270 最大 150 最大 200
65A 最大 350 最大 210 最大 280
80A 製作しません 最大 350 最大 430
100A 製作しません 最大 820 最大 1000

これはカタログに表記する際に圧力・温度毎に定格表を作成・掲載するとカタログのページ数が膨大なものとなってしまうためです。
そこで気体用流量計のサイズ選定に際しては、まずお客様がご使用になる気体プロセスの運転条件を0℃、1 atm(大気圧)の空気の流量に換算していただくことが必要になります。

換算の式は以下の通りです。

Q上実際の換算例を示します。

仕様流体: 炭酸ガス 密度1.977kg/m3(nor)
流量  : 最大100m3/h (nor.)
圧力  : 0.5MPa
温度  : 40℃

主要気体の密度 kg/m3 (nor)を下記に示します。参照して下さい。主要気体の密度 kg/m3 (nor)を下記に示します。参照して下さい。

無機化合物
気体名 分子式 密度kg/m3(nor )
at 0 ℃、0MPa
粘度 mPa・s
at 0 ℃ at 20 ℃
アンモニア NH3 0.7713 0.0093 0.0100
アルゴン Ar 1.7830 0.0212 0.0222
亜酸化窒素 N2O 1.9880 0.0137 0.0146
酸化窒素 NO 1.3400 0.0179 0.0188
一酸化炭素 CO 1.2500 0.0166 0.0177
炭酸ガス CO2 1.9770 0.0138 0.0147
亜硫酸ガス SO2 2.9270 0.0116 0.0126
塩化水素 HCl 1.6390 0.0131 0.0143
塩素 Cl2 3.2140 0.0123 0.0132
空気 (AIR) 1.2930 0.0171 0.0181
酸素 O2 1.4290 0.0192 0.0203
シアン C2N2 2.3350 0.0093 -
臭化水素 HBr 3.6450 0.0170 -
臭素 Br2 7.1390 0.0146 0.0153
水素 H2 0.08994 0.0084 0.0088
窒素 N2 1.2510 0.0166 0.0175
フッ素 F2 1.6960 - -
硫化水素 H2S 1.5390 0.0117 0.0124
ヘリウム He 0.1785 0.0186 0.0196
有機化合物
気体名 分子式 密度kg/m3(nor )
at 0 ℃、0MPa
粘度 mPa・s
at 0 ℃ at 20 ℃
アセチレン C2H2 1.1710 0.0096 0.0102
アセトン C3H6O 2.5930 0.0066 -
イソブタン C4H10 2.5950 0.0069 0.0074
イソプロピルアルコール C3H8O 2.6830 0.0070 -
エタノール C2H6O 2.0570 0.0075 -
エタン C2H6 1.3560 0.0086 0.0092
エチルエーテル C4H10O 3.3090 0.0068 -
エチレン C2H4 1.2600 0.0094 0.0101
塩化エチル C2H5Cl 2.8800 0.0094 -
塩化メチル CH3Cl 2.3080 0.0098 0.0106
塩化メチレン CH2Cl2 3.7920 0.0091 0.0099
クロロホルム CHCl3 5.3290 0.0093 0.0100
ブタン C4H10 2.7030 0.0069 0.0074
プロパン C3H8 2.0200 0.0075 0.0080
プロピルアルコール C3H8O 2.6830 0.0068 -
プロピレン C3H6 1.8790 0.0078 0.0084
ヘキサン C6H14 3.8470 0.0059 -
ベンゼン C6H6 3.4880 0.0068 0.0074
ペンタン C5H12 3.2210 0.0062 -
メタノール CH4O 1.4300 0.0087 -
メタン CH4 0.7168 0.0102 0.0108
メチルエーテル C2H6O 2.0570 0.0085 0.0091
都市ガス 13A 0.8405 - 0.0130

電卓でも勿論計算できますが、換算用のエクセルファイルをご用意しています。

結果は以下になります

空気換算流量=54.344 m3/h (nor.)

もう一度R-100 ガラス管式面積流量計の気体流量定格表を参照します。

メーターサイズ フルスケール[m3/h (nor )]
ステレンレスフロート アルミニウムフロート フッ素樹脂フロート
10A 製作しません 最小 0.18
最大 1.8
最小 0.15
最大 1.75
15A 製作しません 最大 6 最大 6.5
20A 最小 12
最大 30
最大 18 最大 22
25A 最大 54 最大 30 最大 37
40A(1) 最大 75 最大 40 最大 50
40A(2) 最大 135 最大 80 最大 96
50A 最大 270 最大 150 最大 200
65A 最大 350 最大 210 最大 280
80A 製作しません 最大 350 最大 430
100A 製作しません 最大 820 最大 1000

計測する仕様での0℃、1 atm(大気圧)の空気の流量は 54.344 m3/h (nor.)です。一般に気体計測ではアルミニウムフロートを使用しますので、上表から適合メータサイズは40mmとなります。たまたま40mmでは大小2通りのガラス管があるので識別のため(1)、(2)としていますが、いずれにせよメータサイズは40mmとなります。

もちろん使用条件の圧力、温度が当該流量計(この場合はR-100 ガラス管式面積流量計)使用可能条件以内であることが必要です。

今回はR-100 ガラス管式面積流量計を例に説明しましたが、この表中の流量をカバーできないレンジ(より小さい、より大きい)に対応するフローメータも各種ご用意しています。 どうぞご相談下さい。

流量計の目盛はどのように決定されるのですか?

面積流量計の場合、ガラス管式面積流量計では、ガラス管上に示された目盛と流量により上下するフロートの位置、また金属管式面積流量計では目盛板と指針の位置により(瞬間)流量を目視します。
この流量計のスケールレンジは、一部を除きお客様のご指定事項であり、ご注文時に各承っております。

しかしながら、あまり『切りの悪い数字』は製造上も、また見た目にも支障がありますので、以下にお示しする『標準目盛分割』を設定して、この中からご選択いただいております(例えば200m3/hというフルスケールの場合 0-20 の目盛として乗数 X 10 m3/hと表記します)。

一般に面積流量計の有効目盛範囲は10:1ですので、フルスケールの10%が最下端の目盛となります。またAM-1000シリーズ 金属管式面積流量計ではゼロ点も示していますが、このゼロ点と有効目盛範囲の下限であるフルスケールの10%までの間は精度保証外になります(機種によってはこの精度保証範囲がフルスケールの20%以上のものもあります)。

この目盛分割は方式・形式により若干異なります。1目盛の読みも合わせて示してあります。
3形式の目盛分割表を添付しますのでご参照下さい。

AM-1000シリーズ 金属管式面積流量計

R-100シリーズ ガラス管式面積流量計

R-100-Eシリーズ ガラス管式面積流量計

AM-1000 シリーズ 目盛分割表
レンジ 0 -
10
0 -
12
0 -
15
0 -
16
0 -
20
0 -
25
0 -
30
0 -
35
0 -
40
0 -
45
0 -
50
0 -
60
0 -
70
0 -
75
0 -
80
0 -
90
目盛分割 目盛板 0-10 目盛板 0-12 目盛板 0-15 目盛板 0-16 目盛板 0-20 目盛板 0-25 目盛板 0-30 目盛板 0-35 目盛板 0-40 目盛板 0-45 目盛板 0-50 目盛板 0-60 目盛板 0-70 目盛板 0-75 目盛板 0-80 目盛板 0-90
1目盛の読み 0.5 0.5 0.5 0.5 1.0 1.0 1.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 5.0 5.0 5.0 5.0
R-100 シリーズ 目盛分割表
レンジ 1 -
10
1.2 -
12
1.4 -
14
1.5 -
15
1.6 -
16
1.8 -
18
2 -
20
2.5 -
25
3 -
30
3.5 -
35
4 -
40
4.5 -
45
5 -
50
6 -
60
7 -
70
8 -
80
9 -
90
目盛分割 目盛板 1-10 目盛板 1.2-12 目盛板 1.4-14 目盛板 1.5-15 目盛板 1.6-16 目盛板 1.8-18 目盛板 2-20 目盛板 2.5-25 目盛板 3-30 目盛板 3.5-35 目盛板 4-40 目盛板 4.5-45 目盛板 5-50 目盛板 6-60 目盛板 7-70 目盛板 8-80 目盛板 9-90
1目盛の読み 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0
R-101-E シリーズ 目盛分割表
レンジ 1 -
10
1.2 -
12
1.5 -
15
2 -
20
2.5 -
25
3 -
30
3.5 -
35
4 -
40
4.5 -
45
5 -
50
5.5 -
55
6 -
60
6.5 -
65
7 -
70
7.5 -
75
8 -
80
9 -
90
目盛分割 目盛板 1-10 目盛板 1.2-12 目盛板 1.5-15 目盛板 2-20 目盛板 2.5-25 目盛板 3-30 目盛板 3.5-35 目盛板 4-40 目盛板 4.5-45 目盛板 5-50 目盛板 5.5-55 目盛板 6-60 目盛板 6.5-65 目盛板 7-70 目盛板 7.5-75 目盛板 8-80 目盛板 9-90
1目盛の読み 0.5 0.5 0.5 0.5 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0 2.0
電磁流量計のアースリングは、どのような役割があるのですか?

電磁流量計は液体の流量計測に広く使用されます。この電磁流量計の配管への設置に際しては入口、出口に金属製のアースリングを取り付けます。計測流体に接触させ流体をアースします。腐食性の無い場合はステンレス製のものを使用することが一般的ですが、腐食性液体の場合はハステロイ、タンタル、白金などを使用する場合もあります。 このアースリングの役割は以下の通りです。

電磁流量計のアースリングは、計測上、次の2つの役割を持っています。

  1. コモンの同電位化
    検出器および変換器のコモン(回路アース)と測定液体の電位を同一にする。
  2. 流体ノイズ除去
    測定液体中を流れるノイズ電流を検出器アースを通して大地に逃がし、ノイズの影響を低減する。
1. コモンの同電位化について

電磁流量計の電極信号入力部は下図に示すように差動増幅回路で構成されており、測定液の電位を基準に両電極の電圧を検出します。検出された両電極の電圧差が流量信号となります。

したがって、差動増幅回路(変換器回路)のコモン(回路グランド)と測定液の電位を同一にする必要があるため、検出器にアースリングを取り付けて接液させ、これを検出器アースおよび差動増幅回路のコモンと接続します。

差動増幅回路のコモンと測定液が同電位でないと両電極の電位差検出が正常に行われず、流量出力が不安定になったり、全く作動しない場合があります。

2. 流体ノイズ除去

測定液中にはポンプなど周辺動力機器からの漏洩電流や、電解槽などが設置されている場合にはそこからの漏洩電流等が流れ込む場合があります。漏洩電流が電磁流量計の測定管内を通ると、電極信号に影響を与え出力の変動等が発生します。これを低減するため、検出器にアースリングを取り付けてアースに接続し、ノイズ電流を大地に逃がして測定管内に流れ込まないようにします。

取付配管が塩ビなどの樹脂管やライニング管の場合には、アースリングは必須となります。 金属配管の場合には配管またはフランジに検出器アースを接続すれば、配管を通して回路コモンが接液したことになるため、アースリングは必要ありません。

まれに一体形電磁流量計で樹脂管やライニング管に設置しアースリングを取り付けなくても作動する場合があります。これは本体アースまたは電源アースを接続することにより、アース~ポンプまたは他の接液金属部~測定液という経路で結果的に回路コモンが測定液と同電位になっているためと考えられます。この場合、アース経路としては不安定なためノイズ電流の影響が大きくなることがあります。

小形ガラス管式流量計(パージメータ)のバルブ位置の選定

小形ガラス管式流量計(パージメータ)では流量制御のためにバルブ(一般にはニードルバルブ)を取り付けることがあります。この制御バルブの取り付け位置の選定を説明します。

液体計測用途

計測するものが液体の場合は圧力変化による体積変化を考慮する必要はなく、バルブは入口側(下)でも出口側(上)でも構いません。
バルブ操作によりフロートの動きが不安定になることもあるので出口側(上)に取り付けることが多くあります

気体計測用途

気体を計測する場合は用途・目的により推奨取り付け位置が異なります。

大気開放(二次側が大気圧(0MPa))の場合


P-820

入口側(下)が一般的です。
テーパ管部の圧力は0MPa(1atm)として納入します。

加圧気体の場合


P-100

出口側(上)を推奨します。
テーパ管部は加圧される、ご指定圧力で納入します。

二次側が負圧の場合


P-710

出口側(上)を推奨します。
入口側(下)にバルブをつけるとテーパ管部が真空となり、フロートがハンチングします。

尚、パージメータに取り付けられたバルブはあくまでも流量制御を目的としたもので、閉止弁ではありません。過度に締めつけると破損などの恐れがあります。完全閉止の必要がある場合は上流側に別途閉止弁を設置して下さい。

気体流量計測の単位表記にはノルマルなど何種類かあるようですが、違いは何ですか?
単位の表記

気体計測用面積流量計の単位表記方法は大別して下記の2通りの方法があります。

  1. ノルマル(normal)表記
    これは計測気体の基準状態(0℃、1atm {大気圧})での体積で目盛りをほどこしたものです。
    当然計測気体の圧力・温度はプロセスの条件によりますので、基準状態(0℃、1atm{大気圧})であることはほとんどありません。この使用条件でラインを通過している気体の体積を基準状態(0℃、1atm{大気圧})での体積に換算した目盛りがノルマル(normal)表記です。
    この場合流量計の目盛り単位としては、Nm3/h、NL/min.{新計量法ではそれぞれm3/h(normal) または(nor)、L/min.(normal)または(nor)となります。}などです。
    これは配管プロセス内を流れている気体の体積ではなく、その計測気体が、0℃、1atm {大気圧}の屋外に放出されたとき(即ち基準状態)の体積で表記するものです。
  2. 使用状況下表記
    これは流量計の目盛りをまさにラインの使用条件での圧力・温度での体積で表記するものです。
    この場合流量計の目盛り単位としては、m3/h、L/min.等となります。
ノルマル(normal)表記との使い分け

一般に気体(ガス)の取り引きにおいては一定の条件下での体積もしくは重量で行われることが多く、この場合はプロセスに加圧して流しても最終的には基準状態での体積の表示が必要となりノルマル(normal)表記となります。また、反応プロセスに気体を注入する際は、最終的には分子数の管理を行なうこととなり、この場合もノルマル(normal)表記として注入量の基準状態での体積(最終的には質量と同義)の管理を行なうこととなります。

使用状況下表記は上述の通りそのラインでの使用条件での気体体積で示すもので、その気体のユースポイントでも圧力・温度が変化せず同等の体積を保持しているプロセスに多く使われます。但し弊社でご注文を頂いている気体用面積流量計の目盛の95%以上はノルマル(normal)表記であり、使用状況下表記は少数です。これはお客様のご使用方法・目的によるご選択によるものです。

流量換算

使用状況下流量にて目盛をほどこした流量計を基準状態(normal)流量に換算する、またその逆の換算方法を以下に示します。

使用状況下流量を基準状態(normal)流量に換算する場合

基準状態(normal)流量を使用状況下流量に換算する場合

Q(nor) : 基準状態(normal) 流量 (0℃、1atm) [m3/h(nor)など] Q : 使用状況下流量 [m3/hなど] p : 使用圧力 (MPa) t : 使用温度 (℃)
その他の表記

質量流量での表記

これはノルマル単位表記と同義です。例えば、窒素で100m3/h(nor)の目盛であれば、窒素の基準状態密度(1.251kg/m3(nor))を乗じて目盛を125kg/hとする場合もあります。
以下に質量流量についての一般的説明を附記します。

Q.1 質量流量とは何ですか?

読んで字のごとくkg/min.、t/hなど、単位時間に流れる流体の質量で表わした流量です。気体は温度・圧力により体積が変化しますが、質量流量で表示すれば一定となります。質量流量と対比されるのはL/min.、m3/hなど体積流量です。なお、気体に用いられるm3/h(nor)という単位は、気体の体積を基準状態(0℃、1atm)における値に換算したものです。この値は、使用状態での温度・圧力によらず一定となるので、質量流量と同じと言えます。

Q.2 なぜ質量流量が必要なのですか?

一例を挙げると、ごみ焼却場の煙突から出る有害な物質の濃度は、排出ガス1m3(nor)当たりの量で表示することになっています。これを1m3当たりとすると、「排出ガスの温度を上げて体積を増やせば濃度が低く表示できる」という抜け穴が生じます。同様に取引きや化学反応プロセスに係る気体の流量も、見かけの体積変化に影響されない、質量表示が必要となります。蒸気も熱エネルギーに関する計算が質量に基づいているため、質量流量で表わすのが一般的です。

Q.3 液体の質量流量は不要ですか?

LPGやLNGなど液化ガスの取引きは通常質量単位で行ないます。原油や石油類の取引きも温度補正の上行われています。但し、液体は気体に比べ温度・圧力による体積変化が少ないので、温度補正なしの体積流量で十分な場合がほとんどです。

スタンダード表示

これは体積の基準温度を0℃でなく20℃としたもので、即ち20℃、1atm[大気圧]での体積で表記したものです。大気開放プロセスなどで使われますが僅少です。
お客様によっては15℃等の温度を採用している所もあります。

面積流量計における誤差要因

面積流量計はその計測原理上、気体計測において流量計の設計条件から実際の運転圧力・温度が変化すると誤差を発生します。この変化・誤差は計算により補正できます。 この補正計算方法は別のご説明を用意してあります。

面積流量計で設計条件と運転条件が異なるとき補正は可能ですか?

面積流量計はその原理上、運転条件がその流量計の設計条件と異なると指示誤差を発生します。この誤差は計算により補正できます。
補正した真流量を求める、Excelファイルをダウンロードできます。

流量補正(液体).xls
流量補正(気体).xls
流量補正(飽和蒸気).xls
液体測定仕様の場合

測定液体の密度が設計条件と異なると指示誤差を発生します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数

 密度換算計数

 設計密度(g/cm³) ※納入仕様書に記載されています。ご参照ください。

 測定液体密度(g/cm³) ※今回測定する液体の密度です。

 フロート部密度(g/cm³) ※材質により異なります。下表ご参照ください。

フロート材質 フロート部密度 ※
ステンレス 7.7 g/cm³
PVC 2.7 g/cm³

※設計条件により多少異なることもあります。

補正計算例

水(密度1.0g/cm³)設計の流量計に、アルコール(密度0.8g/cm³)を流し、流量計が10m³/hを表示している。

アルコールの真流量 = 10 × 1.134 = 11.34 m³/h

気体測定仕様の場合

測定気体の密度(標準状態下での)、運転圧力、運転温度が設計条件と異なると指示誤差を発生します。それぞれの換算方法を以下に示します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数

密度換算

 密度換算計数

 設計密度[kg/m³(nor)] ※納入仕様書に記載されています。ご参照ください。

 測定気体密度[kg/m³(nor)]

圧力換算

 圧力換算計数

 設計圧力(MPa) ※ゲージ圧です。納入仕様書に記載されています。ご参照ください。

 運転圧力(MPa) ゲージ圧です。

温度換算

 温度換算係数

 設計温度(℃) ※納入仕様書に記載されています。ご参照ください。

 運転温度(℃)

補正計算例

空気1.293kg/m³(nor)、0.2MPa、20℃設計の流量計に、炭酸ガス(1.977kg/m³(nor))を0.4MPa、50℃で流し、流量計が5m³/h(nor)を表示している。

炭酸ガス真流量 = 5 × 0.994 =4.97 m³/h(nor)

(飽和)蒸気測定仕様の場合

蒸気測定仕様では蒸気密度により換算します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数

 密度換算計数

 測定密度(kg/m³)

 設計密度(kg/m³)

補正計算例

温度180℃(0.902MPa)密度5.163kg/m³設計の流量計に、温度150℃(0.3479MPa)密度2.549 kg/m³を流し、流量計が10t/hを表示している。
(運転条件での蒸気密度は蒸気表を参照して下さい。)

温度150℃の飽和蒸気での真流量 = 10 t/h × 0.703 = 7.03 t/h

流量計の精度にF.S.とかR.D.とかついていますがどういうことですか?

流量計の精度の表記方法は大別すると下記の2通りの仕方があります。

1. フルスケールの±○○% (±○○%F.S.)

これはフルスケールに対する精度を示します。
例えばフルスケール100m3/hの流量計で精度が±1.5%F.S.の場合、
誤差の絶対値は下記となります。
注)F.S. : full scale の略

100m3/h X 0.015= 1.5m3/h

実際の流量がフルスケールの50%にあたる50m3/hの場合でも誤差は1.5m3/hですので、この場合の実効精度は 1.5/50 = 0.03 = 3%となります。
このフルスケールに対するレンジ毎の実効精度をグラフで示すと下図の様になります。

(面積流量計一般精度グラフ)

2. 指示値の±○○% (±○○%R.D.)

これはその流量計で測定している流量における精度です。ですから±1%R.D.という精度の流量計はその測定範囲全域で±1%の精度で測定できるということです。ただし、精度保証の下限(レンジアビリテイとも関連しますが)があって、これ以下は精度保証外か別表記の精度となること一般的です。下図に、弊社電磁流量計の精度グラフを示します。
注)R.D. : reading の略。of reading と言う場合もあります。

直示式面積流量計で目盛を読み取るフロートの位置は?

直示式面積流量計は種々の形状のフロートが使われています。各々のフロートの目盛読み取り位置はJIS B7551「フロート形面積流量計」で以下のような基準が示されています。

JIS B7551:1999 (抜粋)
8.2 可動部の目盛読取り位置
直接指示形流量計は、目盛を図4の矢印の位置で読み取るように、目盛及び可動部が構成されていなければならない。

a) 透明テーパ管式 図4 可動部の目盛読取り位置(抜粋)

実際の流量計では下図のような形状の可動部(フロート)が使用されています。
それぞれの読み取り位置を矢印で示します。

スペアパーツを注文したいのですが、どうすればいいでしょうか?
弊社製品の予備品のご注文方法

弊社製品は一般に注文生産製品で、お客様の仕様に合わせ設計・製造・納入致しております。このため予備品(スペアパーツ)につきましても、同一の製品形式の場合でも寸法、材質、仕様などが異なる場合がございます。
弊社では製造・納入品を製造番号(工番)にて管理しております。予備品のご注文に際しましては、該当製品の工番と必要な部品名称をご指定ください。

製造番号(工番)の記載場所

製造番号は以下のいずれかの方法によりご確認いただけます。

  • 納入仕様書から確認する。 (製造番号は工番又は MFG.NO.として記載しています)
  • 製品に張り付けられている銘板やシールを確認する。
  • 銘板がないものは、目盛板やガラステーパ管、フランジ外周部分の刻印を確認する。

製造番号の例

F20 - □□□□□□ – 1
L99 - □□□□□□

製造番号(工番)の体系

弊社の製品の製造番号(工番)は下記体系で付与されています。

製品グループ記号 ※ 製品グループ
F 流量計
ES 流量計
CF コリオリ流量計
EF 電磁流量計
UF 超音波流量計
L レベル計、レベルスイッチ

※ この他の記号の場合もあります。

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