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Q4.面積流量計の流量補正

面積流量計はその原理上、運転条件がその流量計の設計条件と異なると指示誤差を発生します。この誤差は計算により補正できます。
補正した真流量を求める、Excelファイルをダウンロードできます。

液体測定仕様の場合

測定液体の密度が設計条件と異なると指示誤差を発生します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数


密度換算計数
設計密度(g/cm³)
納入仕様書に記載されています。ご参照ください。
測定液体密度(g/cm³)
今回測定する液体の密度です。
フロート部密度(g/cm³)
材質により異なります。下表ご参照ください。
フロート材質 フロート部密度 ※
ステンレス 7.7 g/cm³
PVC 2.7 g/cm³

※設計条件により多少異なることもあります。

補正計算例

水(密度1.0g/cm³)設計の流量計に、アルコール(密度0.8g/cm³)を流し、
流量計が10m³/hを表示している。

アルコールの真流量 = 10 × 1.134 = 11.34 m³/h

気体測定仕様の場合

測定気体の密度(標準状態下での)、運転圧力、運転温度が設計条件と異なると指示誤差を発生します。それぞれの換算方法を以下に示します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数

密度換算


密度換算計数
設計密度[kg/m³(nor)]
納入仕様書に記載されています。ご参照ください。
測定気体密度[kg/m³(nor)]

圧力換算


圧力換算計数
設計圧力(MPa)
ゲージ圧です。納入仕様書に記載されています。ご参照ください。
運転圧力(MPa) ゲージ圧です。

温度換算


温度換算係数
設計温度(℃)
納入仕様書に記載されています。ご参照ください。
運転温度(℃)
補正計算例

空気1.293kg/m³(nor)、0.2MPa、20℃設計の流量計に、炭酸ガス(1.977kg/m³(nor))を0.4MPa、50℃で流し、流量計が5m³/h(nor)を表示している。

炭酸ガス真流量 = 5 × 0.994 =4.97 m³/h(nor)

(飽和)蒸気測定仕様の場合

蒸気測定仕様では蒸気密度により換算します。

真流量 = 指示流量 × 換算係数


密度換算計数
測定密度(kg/m³)
設計密度(kg/m³)
補正計算例

温度180℃(0.902MPa)密度5.163kg/m³設計の流量計に、温度150℃(0.3479MPa)密度2.549 kg/m³を流し、流量計が10t/hを表示している。
(運転条件での蒸気密度は蒸気表を参照して下さい。)

温度150℃の飽和蒸気での真流量 = 10 t/h × 0.703 = 7.03 t/h