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気体計測用面積流量計の単位表記方法は大別して下記の2通りの方法があります。
(1) ノルマル(normal)表記
これは計測気体の基準状態(0℃、1atm {大気圧})での体積で目盛りをほどこしたものです。
当然計測気体の圧力・温度はプロセスの条件によりますので、基準状態(0℃、1atm{大気圧})であることはほとんどありません。この使用条件でラインを通過している気体の体積を基準状態(0℃、1atm{大気圧})での体積に換算した目盛りがノルマル(normal)表記です。
この場合流量計の目盛り単位としては、Nm3/h、NL/min.{新計量法ではそれぞれm3/h(normal) または(nor)、L/min.(normal)または(nor)となります。}などです。
これは配管プロセス内を流れている気体の体積ではなく、その計測気体が、0℃、1atm {大気圧}の屋外に放出されたとき(即ち基準状態)の体積で表記するものです。
(2) 使用状況下表記
これは流量計の目盛りをまさにラインの使用条件での圧力・温度での体積で表記するものです。
この場合流量計の目盛り単位としては、m3/h、L/min.等となります。
一般に気体(ガス)の取り引きにおいては一定の条件下での体積もしくは重量で行われることが多く、この場合はプロセスに加圧して流しても最終的には基準状態での体積の表示が必要となりノルマル(normal)表記となります。また、反応プロセスに気体を注入する際は、最終的には分子数の管理を行なうこととなり、この場合もノルマル(normal)表記として注入量の基準状態での体積(最終的には質量と同義)の管理を行なうこととなります。
使用状況下表記は上述の通りそのラインでの使用条件での気体体積で示すもので、その気体のユースポイントでも圧力・温度が変化せず同等の体積を保持しているプロセスに多く使われます。但し弊社でご注文を頂いている気体用面積流量計の目盛の95%以上はノルマル(normal)表記であり、使用状況下表記は少数です。これはお客様のご使用方法・目的によるご選択によるものです。
使用状況下流量にて目盛をほどこした流量計を基準状態(normal)流量に換算する、またその逆の換算方法を以下に示します。
使用状況下流量を基準状態(normal)流量に換算する場合
基準状態(normal)流量を使用状況下流量に換算する場合
Q(nor) | : 基準状態(normal) 流量 (0℃、1atm) [m3/h(nor)など] |
Q | : 使用状況下流量 [m3/hなど] |
p | : 使用圧力 (MPa) |
t | : 使用温度 (℃) |
面積流量計はその計測原理上、気体計測において流量計の設計条件から実際の運転圧力・温度が変化すると誤差を発生します。この変化・誤差は計算により補正できます。
この補正計算方法は別のご説明を用意してあります。
「面積流量計の流量補正」をご参照ください。